同意率1ポイントの価値は?パブリッシャーのための簡単な収益モデル
勘ではなくモデルが必要な理由
バナーのデザインをめぐる議論は、意見のぶつけ合いで止まりがちです。親しみやすいバナーならオプトインが増えると言う人もいれば、デザインのコストを心配する人もいます。小さな収益モデルがあれば、問いに数字を結びつけることでこの議論に決着がつきます。同意率1パーセントポイントは、私たちにとっていくらの価値があるのか。
以下のモデルに必要なのは、広告プラットフォームとアナリティクスにすでにあるデータだけです。eCPMはフォーマット、地域、オーディエンスによって大きく異なるため、業界平均ではなく自社の数値を使います。
入力値
- 同意を求める地域(たとえばEU、EEA、英国のトラフィック)からの、対象となる月間インプレッション数。
- それらの地域における現在の同意率。
- 広告プラットフォームから同意状態別に分けて取得した、同意済みトラフィックのeCPM。
- パーソナライズなし、または限られたシグナルで広告が配信される、非同意トラフィックのeCPM。
eCPMをまだ同意状態別に分けられない場合は、それが最初の課題です。その分割がなければ、どんな見積もりも当て推量になります。
計算式
ある地域の収益は、2つの部分の合計です。
- インプレッション数 × 同意率 × 同意済みeCPM ÷ 1,000
- インプレッション数 × (1 − 同意率) × 非同意eCPM ÷ 1,000
したがって、同意率1ポイントの価値は次のとおりです。
インプレッション数 × 1% × (同意済みeCPM − 非同意eCPM) ÷ 1,000
鍵となる変数は、2つのeCPMの差です。差が大きければ同意率は非常に価値が高く、差が小さければ他の施策のほうが重要になります。
架空の数値による計算例
これらの数値はあくまで説明用です。自社の数値に置き換えてください。あるサイトが、同意が必要な地域で月に2,000,000件の対象インプレッションを配信し、同意済みeCPMが$4.00、非同意eCPMが$2.50だとします。差は$1.50です。同意率が1ポイント動くと、20,000インプレッションが一方の区分からもう一方へ移ります。20,000 × $1.50 ÷ 1,000 = 月額$30です。10ポイントの改善は、このトラフィック規模で月額$300の価値になります。
これが小さいか大きいかは規模次第ですが、まさにそれが要点です。これで、必要な労力と比較できるようになります。
意思決定につなげる
- 作業の優先順位をつける。1ポイントの価値が小さいなら、代わりにフィルレートやページ速度に時間を使いましょう。
- 損益分岐点を設定する。バナーのリデザインにかかる費用が分かっているなら、それを1ポイントの月間価値で割ると、何ポイント獲得する必要があるかが分かります。
- セグメント別にモデル化する。国、プラットフォーム、言語ごとに別々に計算します。eCPMの差が大きく、ボリュームも多いセグメントを最優先で検討すべきです。
- 季節性を確認する。第4四半期のeCPMは通常、第1四半期とは異なるため、四半期ごとに入力値を更新しましょう。
モデルの限界
単純化している点を念頭に置いてください。同意率によって、計測できる訪問者の構成が変わることがあります。非パーソナライズ在庫に対する需要も、時間とともに変わり得ます。相関は因果ではありません。バナー更新後の収益変動には、他の原因があるかもしれません。出力は計画のためのレンジとして扱い、誰かに約束する予測としては扱わないでください。
FlexyConsentの位置づけ
FlexyConsentはGoogle認定のCMP(CMP ID 317)で、57言語のバナーに加え、IAB TCF 2.4とGoogle Consent Mode v2に対応しています。すべてのプランで同じ機能が利用でき、無料プランもあるため、ツールのコストが結果を左右する要因になることはまずありません。決め手になるのは、あなた自身のeCPMの差です。
重要ポイント
- 自社のインプレッションとeCPMのデータを使って、同意率に数字をつけましょう。
- 1ポイントの価値は、インプレッション数 × 1% × eCPMの差 ÷ 1,000です。
- まずeCPMを同意状態別に分けてください。それがなければモデルは機能しません。
- セグメント別にモデルを実行し、四半期ごとに更新しましょう。
- 結果は、作業の優先順位づけや損益分岐点の設定に使い、保証された予測としては使わないでください。